黒部峡谷は富山県東部・黒部市の黒部川上流に位置し、日本一深いV字峡として知られるダイナミックな渓谷です。
北アルプス中央部の鷲羽岳周辺に源を持つ黒部川が、約86kmで標高差およそ3000mを一気に流れ下ることで、切り立った岩壁が続く大峡谷を形作っています。
観光の主役となる「黒部峡谷鉄道トロッコ電車」は、宇奈月駅から欅平駅まで全長約20.1kmを片道約1時間20分かけて走る観光鉄道です。
参考)黒部峡谷トロッコ電車に乗って自然豊かなスポット巡りを!宇奈月…
平均時速は約16kmとゆっくりで、車窓からエメラルドグリーンの川面や赤い橋、いくつものトンネルを楽しめるよう設計されています。
参考)https://www.kurotetu.co.jp/spot_all/
運行期間は概ね4月下旬〜11月末ごろで、冬季は深い雪のため運休となります。
参考)黒部宇奈月温泉駅ぐるっと新川(にいかわ)まちめぐり
紅葉シーズンの10月下旬〜11月上旬は一年で最も混雑し、トロッコと宿の予約は早めが推奨されています。
参考)黒部峡谷の紅葉2025の見頃はいつ?混雑や駐車場も!
宇奈月駅〜欅平駅の往復運賃は大人でおよそ4000円前後で、客車の種類や割引プランによって細かな料金が変わります。
参考)黒部峡谷トロッコ電車
宇奈月駅前にはタイムズ黒部峡谷トロッコ電車駐車場など有料駐車場があり、富山地方鉄道・宇奈月温泉駅から徒歩圏内でアクセス可能です。
参考)【宇奈月温泉の駐車場】場所や料金まとめ【無料駐車場もあります…
黒部峡谷の玄関口である宇奈月温泉は、黒薙温泉から引湯する無色透明の弱アルカリ性単純泉で、古くから「美肌の湯」として親しまれてきました。
参考)https://www.jalan.net/onsen/OSN_50235/
トロッコ電車が走る峡谷を見下ろす展望露天風呂を備えた宿もあり、走行する列車と渓谷美を同時に眺められるのは宇奈月ならではの体験です。
参考)黒部・宇奈月温泉やまのは[公式・最安]
黒部峡谷の地形は急峻で、過去には名剣温泉や祖母谷温泉の周辺林道で岩盤崩壊が発生し、専門技術を持つ調査チームがロープを使って復旧作業にあたった事例もあります。
参考)富山県東部の黒部峡谷祖母谷で発生した岩盤崩壊と復旧の取り組み
こうした自然条件の厳しさが、秘境というイメージと同時に、インフラ維持や安全対策に対する地元の技術力の高さを物語っています。
黒部峡谷トロッコ電車の最新の運行日程や料金、予約方法は、公式サイトで確認しておくと安心です。
黒部峡谷鉄道公式サイト(運行情報・料金)
黒部峡谷の観光ベストシーズンとしてよく挙げられるのが、5〜6月頃の新緑と、10月中旬〜11月中旬の紅葉シーズンです。
V字谷ならではの標高差のおかげで、紅葉前線が徐々に谷を下りてくるため、長い期間にわたって色づきの変化を楽しめるのが特徴です。
紅葉のピークは例年10月下旬〜11月上旬とされ、特に土日祝日はトロッコ電車も宇奈月温泉も最混雑になります。
参考)【2025】黒部峡谷鉄道の紅葉の見頃時期、見どころを解説
宇奈月駅のチケット売り場には長い行列ができることが多く、公式サイトからの事前予約がほぼ必須と言ってよい状況です。
混雑を避けるポイントとしては、以下のような工夫が挙げられます。
新緑シーズンは、雪解け水で水量が増えた黒部川の青さと、萌え始めた木々の緑が対照的で、秋とは違う爽やかな景色が楽しめます。
参考)【富山】地元スタッフだから知る! トロッコ電車で行く黒部峡谷…
真夏でも峡谷内は涼しく、トロッコ乗車中は羽織りが欲しくなるほどという声もあり、避暑地としても人気です。
紅葉シーズンのトロッコ電車は、立山・黒部ダム方面と組み合わせて周遊する人も多く、アルペンルート側の交通機関や宿も混み合う傾向があります。
参考)立山の紅葉スポットのおすすめ9選!見頃の時期や混雑状況なども…
富山県内在住で日程に融通が利く場合は、あえて三連休や紅葉最盛期の週末を外し、平日の好天日を狙うのがストレスの少ない楽しみ方です。
シーズンごとの特徴をざっくり整理すると、次のようなイメージになります。
| シーズン | 主な景色 | おすすめの楽しみ方 |
|---|---|---|
| 5〜6月(新緑) | 若葉色の山肌と残雪の山並み、増水した青い川 | 涼しい時間帯のトロッコ乗車と軽めの散策で避暑旅を満喫 |
| 7〜9月(夏) | 濃い緑と清流、渓谷らしいワイルドな迫力 | 家族連れでの水遊びスポットや日帰り温泉を組み合わせたレジャー |
| 10〜11月(紅葉) | 谷を覆う赤や黄の広葉樹、朝晩の澄んだ空気 | 早朝発のトロッコでビュースポットを巡り、夜は温泉と郷土料理 |
黒部峡谷鉄道の運行期間や紅葉の見頃予測は毎年微妙に変わるため、出発前に公式情報や最新の紅葉特集ページを確認しておくと安心です。
参考)周辺観光
トロッコ電車の終点・欅平駅周辺は、奥鐘橋や猿飛峡、人喰岩など黒部峡谷を代表する景観スポットがコンパクトに集まったエリアです。
遊歩道が整備されているため、軽装でも歩きやすく、日帰りでも複数の名所を回りやすいのが特徴です。
奥鐘橋は黒部川にかかる朱色の橋で、谷の奥行きと足元の川を一望できるビュースポットとして知られています。
参考)「黒部峡谷鉄道」のおすすめ観光スポット 立山黒部エリアサイト
橋の上から見下ろすと、急峻なV字谷のスケールと、エメラルドグリーンの水面がつくるコントラストを、写真なしでも強烈に記憶に残るほど体感できます。
猿飛峡は、かつて黒部川が最も狭くなっていたとされる特別名勝で、現在は安全面から立ち入り制限もありますが、周辺の遊歩道から渓谷美を眺められます。
参考)黒部峡谷と世界遺産+富山湾グルメ
昔は猿がひと跳びで川を渡れたという伝承が残るほど谷が狭く、その地形のダイナミックさが評価されてきました。
人喰岩は、岩壁をくり抜いて造られた歩道が、まるで人が岩に飲み込まれているように見えるユニークなポイントです。
写真映えするうえ、悪天候時の落石対策としても機能しており、厳しい自然条件と人の技術のせめぎ合いを感じられます。
欅平エリアには、河原で温泉が湧き出るスポットもあり、冷たい川の水と温泉を交互に楽しめるよう、石を並べて自分だけの湯舟を作る楽しみ方も紹介されています。
名剣温泉方面まで足を伸ばせば、山あいの秘湯と、奥釣鐘橋や人喰岩を経由するフォトジェニックな散策ルートを組み合わせることもできます。
参考)黒部おすすめ観光スポット10選!定番人気スポットや穴場の見ど…
日帰りで「宇奈月駅9時頃発→欅平周辺を3〜4時間散策→宇奈月に戻って温泉と食事」というモデルコースにすれば、富山県内からでも無理のない行程になります。
紅葉シーズンは帰りの便が混みやすいため、あえて少し早めのトロッコで宇奈月へ戻り、温泉街でゆっくり過ごす構成にすると、行列に追われずに済みます。
黒部峡谷・欅平周辺の散策ルートやビュースポットは、立山黒部エリアの公式観光サイトにも地図付きで紹介されています。
立山黒部エリア公式サイト(黒部峡谷スポット)
宇奈月温泉街は、黒部峡谷の玄関口であると同時に、富山湾の海の幸と山の幸を一度に味わえるグルメエリアでもあります。
温泉街の飲食店では、白えびの唐揚げや刺身、ホタルイカ、ます寿しなど、富山を代表する食材を使った料理が多く提供されています。
宇奈月温泉周辺には、地ビールが楽しめる宇奈月麦酒館や、富山湾の魚を扱うレストラン、手打ちそばの店など、ジャンルの違う食事処が点在しています。
参考)宇奈月温泉(富山県)周辺のご当地グルメ・ランチの観光スポット…
宇奈月駅構内のレストラン「レストイン黒部」では、トロッコの発着や峡谷の景色を眺めながら、富山ブラックラーメンや白えびメニューを味わうこともできます。
参考)https://www.kurotetu.co.jp/station_unaduki/
スイーツ好きであれば、宇奈月・黒部エリアの食べ歩きクーポンを活用するのも一案で、温泉街や黒部市内の参加店から好きな店舗を選んでお菓子やスイーツと交換できます。
参考)おトクなクーポンで、宇奈月温泉街の銘菓を食べ歩き!
地元の和菓子店やカフェでは、宇奈月の名水を使ったシャーベットやプリン、オリジナルのチーズケーキなど、ここでしか味わえない甘味が揃っています。
参考)【宇奈月温泉】食べ歩きスイーツ6選!「宇奈月・くろべ食べ歩き…
温泉そのものは、宇奈月駅近くの総湯施設や宿の立ち寄り湯など、日帰りでも利用しやすい入浴スポットが多数あります。
駅前の温泉噴水など、足湯感覚で湯に触れられる場所もあり、トロッコの待ち時間にさっと温泉気分を味わうローカルな楽しみ方もできます。
参考)https://www.kurotetu.co.jp/spot_unaduki/
宇奈月温泉旅館協同組合のサイトには、温泉街の散策モデルコースや、地元食材を活かした飲食店情報がまとまっています。
参考)宇奈月まち歩き
宇奈月温泉旅館協同組合(まち歩き・グルメ情報)
観光パンフレットに必ず載るスポットだけでなく、富山目線で押さえておきたいのが「やまびこ遊歩道」とその先に広がる撮影スポット群です。
もともとトロッコ電車が走っていた鉄道跡を整備した遊歩道で、宇奈月駅から宇奈月ダム方面へ向かうルート上にあり、比較的歩きやすい割に迫力ある景観を楽しめます。
途中にある旧山彦橋と新山彦橋周辺は、真っ赤な橋を走るトロッコ電車と黒部峡谷、ダム湖の景色を一度に収められる人気の撮影ポイントです。
参考)山彦橋 / やまびこ遊歩道
夜間は照明が少ないため通行禁止となる区間もあり、日中にゆとりをもって歩くことで、安全面と撮影条件の両方を確保できます。
参考)宇奈月観光で外せないおすすめスポット12選!モデルコースも紹…
やまびこ展望台まで登ると、宇奈月温泉街や峡谷の全景を見渡せるほか、人が少ない時間帯には三脚を立ててゆっくり撮影を楽しむこともできます。
参考)やまびこ展望台 クチコミ・アクセス・周辺情報|宇奈月・黒部峡…
富山県民なら、紅葉最盛期でなくても、雲や水位、光の具合によって表情を変えるダム湖と橋を狙って、何度か通ってみる価値があります。
参考)~トロッコ電車でしか行けない秘境~ 黒部峡谷を満喫しよう!
写真好き向けに、黒部峡谷・宇奈月周辺で意識しておきたいポイントを挙げると、次のようなイメージです。
さらに、宇奈月温泉街から総湯や橋を経由して少し外れの民宿エリアに入ると、観光客が少ない割に紅葉や雪景色がきれいに抜ける「生活と温泉街の境界」的な風景に出会えます。
参考)レディじゃなくても、宿泊しなくても利用OK! 宇奈月の民宿で…
富山からのリピーターであれば、あえてトロッコに乗らない日をつくり、やまびこ遊歩道と温泉街周辺の小さな橋や路地を歩きながら、自分だけの定点撮影スポットを探してみるのも面白い過ごし方です。
やまびこ遊歩道と山彦橋周辺の詳しい情報や通行時間は、富山観光ナビのスポットページで確認できます。
参考)やまびこ遊歩道
富山観光ナビ(山彦橋・やまびこ遊歩道)