おわら風の盆 富山 八尾町 歴史と見どころ

富山市八尾町で毎年9月に開催される「おわら風の盆」は300年以上の歴史を持つ伝統行事です。哀愁漂う胡弓と三味線の音色、編笠をつけた踊り手が坂の町を流し歩く幻想的な風景が楽しめますが、実際にどこで観覧すればよいのでしょうか?

おわら風の盆 富山 八尾町 魅力

おわら風の盆の魅力
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胡弓と三味線の哀愁漂う音色

越中おわら節に合わせた情緒豊かな演奏が石畳の町並みに響き渡る

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優雅な女踊りと力強い男踊り

編笠をかぶった踊り手が町を流し歩く幻想的な町流し

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300年以上続く伝統行事

元禄時代から受け継がれる八尾町の文化と祈りの結晶

おわら風の盆 富山 歴史と起源

 

おわら風の盆は元禄15年(1702年)に始まった伝統行事です。八尾町の開祖である米屋少兵衛家が所有していた「町建御墨付」という町をつくるための重要書類を取り戻した祝いに、三日三晩町民が唄い踊りながら町を練り歩いたのが起源とされています。当時は台風や風害を鎮め、五穀豊穣を祈る行事としての意味も込められていました。

 

参考)静寂と情熱が踊る町へ——「おわら風の盆 2025」完全ガイド…

江戸時代から300年以上にわたり受け継がれてきたこの行事は、各町の保存会によって伝統が守られ続けています。立春から数えて二百十日前後は台風到来の時期であり、収穫時の稲穂が風害に遭わないよう風の神様を鎮める豊作祈願が行われていたことから「風の盆」と呼ばれるようになりました。この時期は今でも八尾の人々にとって、先祖から受け継いだ祈りと文化を次世代へつなぐ大切な時間です。

 

越中八尾観光協会 おわらの歴史
おわら風の盆の詳細な歴史と起源について解説されています。

 

おわら風の盆 富山 開催日程と会場

おわら風の盆は毎年9月1日から3日までの3日間、富山市八尾町の旧町地区で開催されます。開催時間は1日・2日が17時から23時まで、最終日の3日は19時から23時までです。会場となる八尾地区は富山駅前からバスで約50~60分の距離にあります。

 

参考)おわら風の盆 - Wikipedia

期間中は諏訪町本通りや上新町、西町など11の町が参加し、それぞれの町で「町流し」と呼ばれる伝統的な巡行が行われます。各町ごとに異なる踊りと雰囲気があり、町によって衣装のデザインも微妙に違うため、複数の町を巡ると多様な魅力を発見できます。深夜まで続く幻想的な雰囲気の中、ぼんぼりに照らされた石畳の町並みを踊り手が流し歩く光景は、まさに時空を超えた体験といえるでしょう。

 

参考)TikTok - Make Your Day

おわら風の盆行事運営委員会 公式サイト
開催日程や会場の詳細情報が記載されています。

 

おわら風の盆 富山 胡弓と三味線の音色

越中おわら節の特徴は、三味線と胡弓、太鼓が奏でる独特の音色にあります。特に胡弓は明治以降に越後瞽女の影響を受けて加わったとされ、八尾のおわら胡弓は他地域の地唄胡弓とは異なる独特の音色を持っています。哀愁を帯びた胡弓の調べは「癒しの音」として多くの人々の心を魅了し、三味線の力強さと対比をなして情緒豊かな演奏を生み出します。

 

参考)http://www.nagaoka-med.or.jp/kaihou/kaihou2005/kaihou0507/kaihou0507.html

諏訪町本通りには「エンナカ」と呼ばれる用水路があり、そこを流れる水の音とおわらの音色は「残したい日本の音風景100選」に選ばれています。地方(じかた)と呼ばれる演奏者たちが奏でる越中おわら節に合わせて、踊り手たちが優雅に舞う姿は叙情豊かで気品高く、哀調の中に優雅な趣があります。八尾おわら資料館では胡弓体験や三味線体験も用意されており、実際に楽器に触れることで伝統の奥深さを体感できます。

 

参考)八尾おわら資料館

おわら風の盆 富山 編笠と衣装の美しさ

おわら風の盆で最も印象的なのが、踊り手たちが被る大きな編笠です。顔が隠れるほどの大きさの編笠(直径約50cm)は、女性には赤い紐、男性には異なる色の紐がつけられ、それぞれの町で独自のデザインが施されています。この編笠により踊り手の表情は見えず、かえって動きの美しさが際立つ効果があります。

 

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各町の衣装は法被や浴衣姿が基本ですが、町ごとに柄やデザインが異なります。例えば東新町の小学生女子は早乙女姿の衣装で踊り、その独特で可愛らしい姿が人気です。青年団に所属する若い世代の踊り手たちが着用する衣装は、その町を代表する正装として大切に扱われています。女踊りのしなやかさと男踊りの力強さは、この美しい衣装と編笠によってより一層引き立てられ、見る者を魅了します。

 

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おわら風の盆 富山 アクセスと交通規制

おわら風の盆開催期間中は、八尾町中心部で交通規制が実施されます。9月1日・2日は16時から24時まで、3日は18時から24時までの時間帯で車両通行禁止となるため、公共交通機関の利用が強く推奨されます。富山駅から会場まではJR高山本線を利用し、越中八尾駅で下車後バスまたは徒歩でアクセスできます。

 

参考)おわら風の盆の混雑状況|時間帯・交通規制・公共交通機関など解…

駐車場は八尾スポーツアリーナ(約400台)や八尾クリニック(約200台)などがありますが、朝のうちに満車になることが多く、会場まで徒歩20~30分かかる臨時駐車場も設置されます。シャトルバスも運行されますが、乗り場は行列必至で混雑するため、余裕を持った計画が必要です。坂道が多い八尾町では交通規制区域内は全て徒歩移動となるため、歩きやすい靴と体力の準備が重要です。

おわら風の盆行事運営委員会 交通規制案内図
詳細な交通規制の時間帯とエリアが確認できます。

 

おわら風の盆 富山 観覧席と前夜祭情報

より快適におわら風の盆を楽しむために、特別観覧席が用意されています。八尾曳山展示館での特別公演プランでは、送迎バスと休憩所付きで3,500円から観覧できます。観覧席は各日350席の自由席制で、屋内会場のため雨天でも安心して鑑賞できる点が魅力です。

 

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本番前の8月20日から31日までは「前夜祭」が各町持ち回りで開催されていましたが、2025年は実施されません。しかし、9月末の週末には「月見のおわら町流し」というイベントが行われ、本番とは異なり各町の踊りを一堂に会して鑑賞できる機会があります。月見のおわらは踊りの場所と時間が事前に決まっているため、計画的に観覧しやすく、クラブツーリズムと町が連携した特別なプログラムとなっています。

 

参考)風の盆のご案内

おわら風の盆 富山 資料館で学ぶ伝統

八尾おわら資料館は、おわら風の盆の歴史や文化を深く理解できる施設です。八尾の伝統的な町家を再現した館内では、おわらの歴史、唄、踊り、衣装、楽器などが詳しく展示されています。特におわら中興の祖である初代おわら保存会長の故川崎順二氏にまつわる資料が充実しており、小杉放庵や野口雨情など多くの文人墨客との交流の様子がうかがえます。

 

参考)越中おわら風の盆 金沢発日帰りモデルコース|モデルコース|【…

映像展示室の大型スクリーンではおわらの臨場感あふれる映像を楽しめるほか、VR体験を通じて実際の風の盆の雰囲気を味わうこともできます。入館料は一般210円(20名以上の団体は170円)で、おわら三味線体験・胡弓体験・唄体験(各4,000円、約50分)も予約制で提供されています。越中八尾駅からバスで約13分、車で5分の立地にあり、八尾を訪れたなら必ず立ち寄りたいスポットです。

富山観光ナビ 八尾おわら資料館
資料館の営業時間や体験プログラムの詳細が確認できます。

 

おわら風の盆 富山 混雑対策と楽しみ方

おわら風の盆には毎年20万人以上の観光客が訪れるため、混雑対策が不可欠です。特に本番の3日間は人口2万人の八尾町に大勢の人が押し寄せるため、早めの来場と公共交通機関の利用が推奨されます。宿泊施設は八尾町内では限られており、1年前から満室になることも多いため、富山市内に宿泊して電車・バスで移動する方法が現実的です。

 

参考)月見のおわら|取り組み事例|KNT−CTホールディングス株式…

各町で踊りの雰囲気が異なるため、複数の町を巡って比較するのも楽しみ方の一つです。例えば男踊りが得意な町、女踊りが美しい町など、それぞれに特色があり、コアなファンは特定の町の踊りだけを観る方もいます。坂道の多い八尾町では歩きやすい靴が必須で、深夜まで続く行事のため防寒対策も忘れずに準備しましょう。諏訪町本通りの石畳や坂の町並みは、おわらの情緒をさらに高める重要な要素となっています。

 

参考)おわら風の盆の舞台『越中八尾エリア』の楽しみ方

 

 


越中八尾 おわら風の盆